皐月賞は出世レースであらず?

皐月賞に出走した馬の予後がよろしくない傾向がある。もともと早熟馬が多いせいだろう。

前々走の産経大阪杯で11着に大敗していたこともあり、前走のオープン特別・メトロポリタンS(東京・芝2400m)では12頭立ての7番人気と、あまり評価は高くなかった。レースでは、初めてコンビを組んだ吉田豊騎手が、後方でじっくりと末脚をためる戦法を選択し、最後の直線で外に持ち出されると、じわじわと味のある伸び脚を披露。好位から早めに抜け出していたニューダイナスティ(2着)をゴール前で交わし、さらに外から追い込んできたヴァーゲンザイル(3着)も抑え、ハナ+クビ差の大接戦を制して先頭ゴールイン。勝負強さをアピールした。一昨年の目黒記念を含め、東京・芝コースで3勝を挙げており、相性は良好。力の要るコンディションはあまり得意でないだけに、良馬場で出走したいところだ。

前走のダイヤモンドSは2着に敗れこそしたが、中身の濃いパフォーマンスだった。外枠(8枠15番)からのスタートで、前半は少し行きたがる面を見せたが、鞍上の戸崎圭太騎手がうまくなだめながら追走し、ペースが落ち着いたところで好位の外めまで進出。2周目の3〜4コーナーでスパートを開始して、最後の直線で早めに先頭に立つ積極的なレースぶりを見せた。優勝したフェイムゲームからは2馬身離されたが、3着のカムフィーには2馬身1/2差をつけており、高く評価していいだろう。本馬は、一瞬の切れ味よりも長くいい脚を使うタイプで、現役屈指のスタミナを持つ。キャリアを重ねて、以前よりも操縦性がアップした今なら、芝2500mに距離が短縮されても問題なく流れに乗れる公算が大きい。今回、重賞初制覇の大きなチャンスを迎えた。