宝塚記念の動向からデータを探る

ヌーヴォレコルト…昨年のオークスを優勝し、秋には、秋華賞とエリザベス女王杯で共に勝ち馬とクビ差の2着に好走した。エリザベス女王杯の後は放牧に出され、3か月半の休み明けで臨んだ今春の中山記念では、牡馬のGI ホース(2着ロゴタイプ、5着イスラボニータ)を破って勝利。能力の高さをあらためてアピールした。前走のヴィクトリアマイルは、勝ち馬のストレイトガールから0秒6差の6着に敗退。しかし、上がり3ハロンのタイムは、本馬の全11戦中で最速の33秒5(推定)をマークしており、悲観するレース内容ではなかった。過去には芝1600mでの好走歴もあるが、マイルの速い流れは本質的に不向きで、より適性が高いのは芝・中距離だろう。渋った馬場も問題なく対応できるタイプだけに、今回、巻き返しが期待される。

トーホウジャッカル…昨年の菊花賞で、3分01秒0のJRAレコードを樹立して優勝。デビューから約5か月でGI 馬となった資質は、今回のメンバーに入っても上位と言える。しかし、今年に入ってからは順調さを欠いており、右前の蹄を痛めて阪神大賞典への出走を断念し、天皇賞(春)も、態勢が整わず出走できなかった。菊花賞以来、約8か月ぶりの実戦となる今回は、力を出せる状態に仕上がっているかどうかが鍵になるだろう。加えて、他世代の馬とは初対戦、58キロの斤量を背負うのは初めてと、越えるべきハードルは決して低くないが、克服できるだけの能力を持った馬。当日のパドックをチェックして、状態面を見極めたい。芝・中距離でも勝ち星を挙げていることから、ステイヤーというイメージはなく、今回の芝2200mの距離に不安はなさそう。クラシックホースの復帰戦に、注目が集まる。

カレンミロティック…昨年の宝塚記念で勝ち馬のゴールドシップに次ぐ2着に好走。本レースへの適性の高さを証明していることは、大きな魅力だろう。昨年暮れには香港へ遠征し、国際G1・香港ヴァーズ(シャティン・芝2400m)で5着に善戦。前走の天皇賞(春)では、芝3200mの長距離に対応し、勝ち馬のゴールドシップから0秒1差の3着に健闘した。「キャリアを重ねる中で色々な競馬を経験してきたことが大きく、完全に本格化した感じがします。器用さがあり、前走のように早めに先頭に立つ競馬になっても、簡単にはバテない持久力も兼ね備えています。今回は走り慣れている芝・中距離に舞台が替わりますし、阪神・芝コースとの相性もいいので、期待は大きいです」と、平田修調教師は語る。7歳を迎えた今が充実期と言える晩成タイプの本馬がGI 初制覇を果たす可能性は、十分にありそうだ。